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2004年05月27日

なぜリコール隠しが起こるのか

小熊さんの日記『哀愁日記 底に哀はあるの。 もしくは、「常識日記 文科系的日常」』 2004年5月26日(水曜日)にこう書かれています。

「国土交通省(旧運輸省)は型式審査を行う行政権限を持っており、同時に設計・製造上の不備や欠陥を指摘する責任を負っている筈です。」

そうであるはずなのに、そうでないのはどこかに問題があるということです。
どんな問題であるかというと、箇条書きにしてみますと、

0. 基準はマニュアル化されている。これは問題ない場合もあるが。
1. 少なくとも現場経験のないデスクワークのみ役人には、マニュアルに書かれていること以外の設計・製造上の不備や欠陥を指摘する能力はない。(データが捏造されているかもしれないという可能性に気がつかない)
2. 設計・製造上の不備や欠陥を指摘する能力を持つ技術系の役人は非常に少ない。よって、すべての届出をチェックすることができない。実質敵に形式上のチェックのみが行われる。
3. 一度認定を受けたら、次の確認までの間抜き打ちでチェックする仕組みが行政側にない。その間いくらでも規定違反ができてしまう。あったとしても監査日時もあらかじめ相手に知らせることがほとんど。

とりあえず4つあげましたが、これって、車だけでなく、衛生基準、労働基準、核関連設備…、挙げたら限がないですね。

現実問題、一件一件行政側でチェックすることなど不可能なので、基準を満たすようにすれば、作業認可を一定期間与え、その間の製造品は自動的に認可したことにする。わけです。そこで、認可を受けた側が問題を発見した場合は担当役所に届出をする義務を負う。わけです。でも、メーカにとってはマイナスになる報告をキチンと行うかは各企業の倫理観によるわけです。

リコール隠しは、マイナスイメージを嫌う管理職や取締役や企業全体が、隠したほうがダメージが少ないと判断する場合に起こりやすいといえるでしょう。もちろん、ばれたら、ちゃんと届けていたときより大きなダメージを受けますが。

今まで書いてきたように、自動車業界に限らず許認可制の仕組みは、いろんな業種に見られる制度です。それぞれの業種で私が列挙した問題をはらんでいるわけですし、実際にいろいろな業種で悲惨な問題が起こっている。

さあ、どうしたらいいのでしょうねぇ。

Posted by masamic at 01:36 [交通機関, 科学・技術, 経済・政治・国際] | 固定リンク

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コメント

自分で書くのもなんですが、ちょっと論理の飛躍があるかもしれません。

投稿者: masamic (2004年05月27日 01:58)

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