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2004年10月24日

書籍紹介#08「吉田茂の自問―敗戦、そして報告書「日本外交の過誤」」

最近読み応えのある日本外交の歴史に関する書籍を読んだので、今手元にある日本外交の歴史をつづった書籍をいくつか紹介しよう。

まずは、

「吉田茂の自問―敗戦、そして報告書「日本外交の過誤」」小倉 和夫 / 藤原書店 ISBN:4894343525

だ。

吉田茂は、アメリカの日本再軍備要求に反対したことで有名だ。もちろん、完全に再軍備を否定したわけではなく、当時の経済状況や国民感情から、無理だと反対したのだ。その吉田茂が、第二次世界大戦で日本が負けることになった理由を外交的見地から、当時の若手外務省職員(課長クラス)に、どこで日本が外交の誤りを犯し、戦争に突入していったのかを明らかにせよと命じて作成された報告書が「日本外交の過誤」である。

この報告書「日本外交の過誤」は秘密扱いとされ、2003年4月に秘密指定解除され世に出た報告書だ。歴史的には満州国設立前後から、終戦後までの日本外交を扱っており、この時代、いかに日本の外交が過ちに満ちたものであったかが良くわかる。また、この報告書の作成後、この報告書に対して、終戦後に、戦前から戦中にかけて大臣だったものや外交官や外務省職員であったものたちがどのような理念・思想・感想を持ったかが述べられている。これが秘密扱いになっていたのが不思議だが、イデオロギーや思想の右左に関係なく、ぜひ読んでもらいたい書籍である。

それ以前に読んだ、日本外交関係の本は以下のとおりだ。

「日本外交の情報戦略」 岡崎 久彦 / PHP研究所 ISBN: 456962734X

「9・11と日本外交」 久江 雅彦 / 講談社 ISBN:4061496220

「首脳外交―先進国サミットの裏面史」 嶌 信彦 / 文芸春秋 ISBN: 4166600834

次の本は特に気に入った本のひとつだ。

「未完の経済外交―幣原国際協調路線の挫折」 佐古 丞 / PHP研究所 ISBN:4569620884

この書籍は、第一次大戦後から第二次大戦にいたる束の間の平和な時代において、日本は経済立国を標榜し、活発な経済外交を行おうとしたものの、経済摩擦、関東軍の暴走、それを止められない政府、軍による政府の掌握により、希望は潰えて対米戦争へと突入し、未完に終わった幣原首相の経済外交を中心に日本外交の失敗を検証した書籍だ。

そのほかに(岩波新書系)もあったと思うが、おそらく実家にあるのだろう。今度探してみよう。

Posted by masamic at 16:59 [書籍・雑誌, 歴史, 経済・政治・国際] | 固定リンク

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